長島・大野・常松法律事務所

採用情報

60期弁護士インタビュー

粟谷 翔 弁護士

関与している案件の種類や具体的な仕事の内容について教えてください。

粟谷私はM&A案件を中心として、コーポレート関係の案件に主に関与しています。M&A案件にも、上場会社同士の経営統合、MBOによる上場会社の非公開化、プライベートエクイティファンドによる非公開会社の買収など、様々なタイプのものがあります。また、M&A以外の案件としては何社かの企業の日常的な法務相談への対応も担当しています。更には、独占禁止法関係の相談案件や企業間の紛争案件、ローン関係のファイナンス案件や上場企業の継続開示等の案件にも関与しています。私は執務期間はまだ7ヶ月ほどなのですが、ずいぶんいろいろな種類の案件に関与できていると感じます。

それぞれの案件の中での具体的な仕事の進め方は、案件の規模や内容によって違います。比較的小規模な案件では、依頼者からの相談や連絡の受付け、対応のためのリサーチや書類の作成、そしてメールや電話による回答、といった一連の作業を私が主に担当します。相手方のある案件では先方の代理人と直接交渉をすることもあります。他方、規模の大きいM&A案件では、依頼者との連絡、ストラクチャー検討のためのリサーチ、デュー・ディリジェンス作業等が中心ですが、契約書のドラフトをすることもあります。どちらのタイプの仕事にもそれぞれ面白さがあります。小規模な案件ではなんといっても主体的に案件を進めていけることに充実感を感じますし、大規模案件では困難な案件に夜遅くまでチームの先輩弁護士たちと協力し合って取り組み、最高のサービスを提供しようと日に日に結束感が高まっていく感覚を味わえるところに独特の面白さがあると思います。このように、案件の内容や規模の点で様々な案件に関与できるのは当事務所のような大規模事務所ならではの特徴だと思います。

どのようなときに仕事にやりがいを感じますか。

一言でいうと、自分がした仕事に対して他の人からリアクションがあったときだと思います。執務を始めたばかりの頃は、自分のドラフトやリサーチ結果を先輩弁護士に報告した際にパートナーや先輩弁護士からポジティブな評価を受けることが嬉しかったように思いますが、その後依頼者との間で直接のやりとりをする機会が増えてきた今では、自分のした仕事に対して依頼者から直接感謝されたり、喜んでもらえることも多くなってきました。やはり、自分のした仕事で依頼者に喜んでもらえたときが、一番やりがいを感じる瞬間です。もちろん、まだまだ自分一人の力だけではうまくいかないことも多いですが、今後実力をつけて依頼者が満足するサービスを提供することができる弁護士になりたいという思いを日々強くしています。また、少し違う意味での仕事に対するリアクションとしては、自分が関与している案件が新聞で大きく取り上げられているのを見たときにも、やりがいや充実感を感じます。

就職先として長島・大野・常松法律事務所を選んだ理由は何ですか。

私は法科大学院制度の1期生にあたりますが、法科大学院の最終学年の夏休みに当事務所のサマー・インターン・プログラムに参加した際、メンターとして担当してもらった先輩弁護士が本当に尊敬できる方だったことや、パートナー弁護士、アソシエイト弁護士、秘書等のスタッフの間の距離が近く、雰囲気が良さそうだったことが入所を決めた一番の理由だと思います。もちろん、自分の法曹としてのキャリアの出発点として、高いレベルの環境に身をおいて経験を積みたいという気持ちもありました。当事務所がハイレベルのサービスを提供しているということは様々な場面で聞いており、司法修習中の指導担当の裁判官や教官も当事務所の仕事を高く評価していたので、自分の選択が間違っていなかったと安心した記憶があります。もっとも、入所して執務に携わった今となっては、当事務所の厳しい要求に応えるために苦しい思いをすることも少なくありませんが・・・。

事務所の教育システムはどのようになっていますか。

当事務所では、「NO&Tロースクール」と題する新人研修プログラムが設けられており、入所後の約1ヶ月間、執務についてから取り扱うことの多い典型的な法分野に関する講義を受けます。また、座学の講義だけでなく、数週間の準備を踏まえた新人弁護士同士のディベートや、実際に会社の設立等を行う演習、さらには外部講師の方を招いてのビジネスマナー講習なども行いました。研修の最後には5泊6日の合宿があり、これを機に同期が本当に仲良くなれたと思います。また個人的には、NO&Tロースクールの「校長先生」であるパートナーからの、弁護士としての心得に関する講義が今でも印象に残っています。実際に仕事をしていると、倫理や社会への責任について考えることを忘れがちですが、ときどきその研修のことを思い出しては自分を戒めています。

新人研修後は、実務でのOJTが中心となります。当事務所では1人1部屋の個室で執務にあたるのが通常ですが、1年目の弁護士はパートナーと執務室を同室にする制度を採っています。同室制度のおかげで、パートナーの日常的な執務を目にすることができ、電話対応の仕方や、どのような本を購入しているかなど、見ているだけでも多くのことを学ぶことができますし、仕事の内容に関して気軽に質問や相談をすることができ、とても勉強になります。もちろん、2人で同じ部屋にいる時間が長いので、仕事とは全く関係の無い話もよくしており、同室パートナーには具体的な案件だけでなく自分の生活全体について気を配ってもらっていると思います。この他にも、週1回の英会話のレッスンやeラーニング形式の英文ライティングの添削プログラムが用意されていますし、隔週で開催されるローヤーズランチという事務所内外の講師による講演も、日常的な教育システムの一環に位置付けることができると思います。

実際に入所してみての執務環境はいかがですか。

インターンのときから感じていましたが、弁護士同士の関係が上下を問わずとても近く、先輩方にも気軽に相談することができる環境が大変快適です。夜中に同じフロアの先輩弁護士の部屋に行って世間話をすることもよくありますが、そうした中で仕事に関する非常に有益な情報が得られるということもあります。また、当事務所は全体をいくつかのグループに分けてグループを基本単位として仕事をしていますが、自分の所属しているグループ以外のグループに属する様々な分野の専門家に相談にいくこともよくあります。その時も、非常に親切に相談に乗ってもらうことができ、そうした環境が事務所全体としての執務のレベルの向上につながっているように思います。執務環境という意味では、弁護士同士の関係だけでなく、秘書やパラリーガルをはじめとするスタッフとの関係もとても重要ですが、信頼できる人たちばかりで、仕事の面だけでなくメンタルな面でも、いつも支えてもらっていることを実感しています。

仕事が忙しくてプライベートな時間がとれないということはありますか。

入所前から予想していたことではありますが、仕事はものすごく忙しく、深夜まで事務所に残っていることも珍しくありません。とはいっても、少しずつ案件ごとの負荷をある程度予測することができるようになり、新件のアサインメントが他の案件との兼ね合いで自分のキャパシティーを超えると判断した場合には断ることもありますので、自分の時間をコントロールすることができていると思います。私自身はどちらかというとウィークデーにとことん働き、週末はできるだけ気分転換に充てたいと考えているので、平日の帰宅時間は遅いことが多いですが、週末は所外の友人と遊びに出かけることが比較的多いです。また、ゴールデンウィークや夏の休暇の際には、まとまった期間の休みをとって旅行にでかけ、思いっきりリフレッシュするようにしています。

このような完全にプライベートな時間に加え、事務所内のイベントやクラブ活動に参加することもあります。最近のイベントとしては、北京五輪の日本代表を所内の大画面でピザ片手に応援する企画や、所内の有志によるゴルフコンペなどがありましたし、冬にはスキーツアーにも参加しました。また、私は事務所の野球部に参加し、毎月1、2回野球の練習や試合をしています。こうしたイベントやクラブ活動に参加すると、ただ楽しいだけでなく普段仕事上のつきあいのない弁護士やスタッフと知り合うことができ、そうした人間関係が仕事の上でも役に立つことがあるので、一石二鳥という感じです。

粟谷弁護士は新60期で法科大学院出身の1期生にあたりますが、法科大学院での経験が活かされていると感じることはありますか。

当事務所では、普段新60期と旧60期を区別して扱うことが全くないので、新旧の差を特に意識することはありませんが、法科大学院で勉強したことは仕事をする上でのあらゆる場面で役に立っていることは間違いないと思います。というのも、法科大学院の講義やゼミでは、質疑応答の中での口頭での回答、レポート、プレゼンテーションなど、様々な形で与えられた問題・課題に対するアウトプットを求められる機会が多くありました。その中で、問題に回答し課題を解決するために必要な判例・文献を調査し、調査結果を整理し、それを踏まえて実務・学説で決着のついていない問題に関して自分なりに考え、その結果を相手に伝わり易いように工夫しながらアウトプットするという一連の過程を何度も繰り返したように思いますが、これは実務における案件への対応の流れそのものだと思います。法科大学院でのこうした経験が、基礎的な力となって実務についてからも役に立っているのではないかと思います。

また、私が在籍していた法科大学院では、「理論と実務の架け橋」というキャッチフレーズの下、実務家教員による実務的色彩の比較的強い講義と研究者教員による学問性の高い講義がバランスよく開設されていましたが、そうした環境のおかげで、実務的な視点を考慮しながら理論的・学問的な見解について検討するという勉強をすることができました。これにより、直面している問題について判例や諸学説を前提とした分析を行った上で、実務的な問題解決策を模索するという実務における基本的なスタンスを身につけることができ、非常に有益だったと思います。さきほどの「架け橋」のたとえを借りれば、今は法科大学院時代に築いた架け橋の両端を行ったり来たりしながら、目の前の案件に取り組んでいるのかなと思います。

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