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ホーム > 採用情報 > 弁護士採用 > 弁護士インタビュー・座談会 > 弁護士座談会 ~育児とキャリア~

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(左から)
豊田紗織弁護士(67期)プロフィール詳細、清水美彩惠弁護士(61期)プロフィール詳細、緒方絵里子弁護士(57期)プロフィール詳細、服部紘実弁護士(61期)プロフィール詳細、渡辺翼弁護士(67期)プロフィール詳細

緒方: お集まりいただきありがとうございます。今日は、弁護士を志す学生の皆さんの関心の高い「子育てと仕事の両立」について、皆さんからご自身の経験を踏まえたお話を伺いたいと思います。

産休・育休

産休・育休はどれくらいの期間、取得しているのでしょうか?

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緒方: 今日、お集まりいただいた皆さんは、産休・育休の経験がある方々ですが、産休・育休はどれくらいの期間取りましたか?産休・育休の期間は人によって様々で、保育園に入園できるタイミング、多くは4月になりますが、その時期に合わせて復帰される方が多いように思いますが、皆さんはどうされましたか?また、産休・育休を取るにあたって、周囲の反応はいかがでしたか?

清水: 私は入所して5年目に1人目、8年目に2人目を出産しましたが、いずれも1年間の産休・育休を取りました。どちらの時も、期間については、育成グループのパートナーから希望を尊重すると言ってもらっていたので、自分で1年間という期間を決め、復帰のプレッシャーを感じることなく、育児に専念できました。案件はチームを組んでやっていますので他のメンバーに引き継いでもらうことができました。これは、大規模事務所の利点だと思います。

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渡辺: 僕はもちろん育休だけですが、5年目のタイミングで子供が産まれ、3ヶ月ほど育休を取り、どうしても自分が対応しなければならない業務だけ、リモートアクセスシステムを用いて自宅で作業をしていました。事務所でも最近は男性弁護士の育休取得が増えてきていて、仲の良い先輩がすでに取得していたこともあり、育成グループのパートナーに相談したら、快諾してもらえました。年配のパートナーからも「昔はそんな制度も風潮もなかったけど、今自分が若手だったら取る。絶対取った方がいい。」と背中を押していただきました。

豊田: 私は入所1年目に妊娠し、2年目に出産しましたが、妊娠中、重度妊娠悪阻という重いつわりになってしまい、1ヶ月ほど全く事務所に出られなかったことがありました。なので、産休云々の前から予定外に休まなくてはいけなくて、出産までしっかり働きたいと思っていた私は、思い通りに働けないことが悔しかったのを覚えています。でも、「仕事は気にしないで良いから身体を大事に」と周囲に言ってもらい、励ましてもらったおかげで、自分でも「今はそういう時期なんだ」と前向きに考えられるようになりました。その後、体調が安定してからは産休に入るまでセーブしつつ働き、産休・育休で1年弱お休みしました。

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服部: 私は米国での留学・研修を終えて、事務所に復帰してから1年経った頃に産休・育休を取りました。年次が上がり、直接クライアントから「是非次の案件もお願いしたい」と言っていただけることが増えてきた時期だったので、半年ぐらいで復帰したいと思っていました。子供が秋生まれだったので保育園入所のタイミングで翌年の4月に復帰しましたが、半年で復帰したので、「もっと休んでも大丈夫だよ」と言ってくれる方もいましたし、皆さん、「復帰を待っているけど、無理はしないでね」という感じの反応でしたね。

支援体制

育児と仕事の両立のために事務所としてどのようなサポートがあるのでしょうか?

緒方: 皆さんはどんな支援制度を活用されていますか?

服部: 事務所では、病児保育にも対応しているベビーシッター業者と法人契約を結んでいますよね。感染症が流行する時期には病児保育のベビーシッターを手配することが難しくなるので、手配先が増えるという意味で助かっている人が多いと思います。仕事の性質上、外せない会議などもありますので、「もしも」のときに利用できるサポートが整っているのは安心です。

緒方: ベビーシッター派遣会社との法人契約は、「もしも」のときのバックアップということで、病児保育に力を入れている業者を選定しました。インフルエンザなどは、解熱後の登園・登校禁止期間が長いので、私も在宅勤務とベビーシッターをフル活用して乗り切っています。
また、保育園は激戦ですから、預け先を心配せずに復帰できるように、事務所近くの託児所と法人契約を結んで保育枠を確保しています。


緒方: 周囲のサポートはいかがですか?

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清水: 育児中は、子供の急な発熱等で保育園からお迎えの要請の電話があって、早めに帰宅せざるを得ないこともあります。そのような突発的な事態で自分が抜けても他のメンバーが代わりに対応できるようなチーム編成にしてもらいたいという希望を事前にパートナーに伝えておけば、十分配慮してもらえます。「●●制度」というのがかっちり決まっていると、その制度内でどうしようかという発想になりますが、「制度」よりも「個々人の状況に合わせて柔軟に対応する」というのが事務所のスタンスなので、パートナーも個々人の状況を聞いて、どうやったらワークするかを一緒になって考えてくれる方が多いと思います。

緒方: 私の同期には、在宅で翻訳の仕事をしている人もいます。最近は少しずつ、翻訳以外の仕事もやる等、仕事の幅を広げているようです。配偶者の転勤に帯同して、海外オフィスに駐在していた弁護士もいます。育休からの復帰後留学までの期間が限られていることもあって、依頼者向けの通常の弁護士の仕事ではなくて、所内向けの弁護士業務、例えばスタンダードメモのドラフト、契約書や各種書類フォームのテンプレートの作成、リーガルテックのサポート等々を担当していた弁護士もいました。このように柔軟な働き方ができ、周囲と相談しながらも自分でキャリアプランを描けることが、弁護士の魅力だと感じています。弁護士として長期的キャリアを構築していくために、事務所としてできる限りのサポートができればと考えています。

勤務時間

育児中の勤務時間はどのように決まるのでしょうか?

緒方: 育児中の皆さんの勤務時間は、いかがですか?保育園のお迎えの時間は決まっていますので、17~18時の間に事務所を出る方が多いでしょうか?

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豊田: 勤務時間が決められていないので、仕事や家庭の状況に応じて柔軟に働くことができます。私は、復帰から4ヶ月程度は、週3日事務所で10時~16時、週2日は自宅で必要に応じて仕事をするというやや変則的な勤務をしていました。育休から早く復帰したいというのが私の希望でしたが、同時に、子供に負担をかけたくないとも考えていたので、このような変則的な勤務形態を希望し、快く受け入れてもらえました。子供が保育園に入園してからは毎日事務所に来るようになり、子供の成長に応じて勤務時間を徐々に増やしていきました。

清水: 私は、1人目の育休復帰後は9時~17時30分の勤務を原則としていました。出産前に比べ限られた時間の中で、始めは自分でもどの程度仕事ができるのかわからなかったので、特に最初の3ヶ月はどの程度仕事を受けられるのかというところを、育成グループのパートナーと相談しながら調整していました。2人目出産後の現在は要領がわかってきたこともあり、1人目の復帰の時と比べるともう少し仕事量を増やしています。夫と分担して保育園の送迎をしたり、必要に応じてリモートアクセスシステムを用いて在宅勤務をすることで、やりくりしています。IT技術・リーガルテックの進展により、在宅勤務はかなりやりやすくなっていますね。

育児をしながらの働き方

出産前と出産後で働き方に変化はありましたか?

緒方: 皆さん、育児と仕事と上手にバランスを取られているようですが、出産の前後で働き方には何か変化はありましたか?

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渡辺: 僕は、子供が産まれる前と後というだけでなく、入所してから今まで、その時々で変化があったように思います。事務所で扱う業務はどれも興味深く、特に入所3年目頃までは早く仕事を覚えたいという気持ちもあって、毎日結構遅くまで働いていました。3~4年目になると後輩ができることによって自分の役割が変わり、担当する業務の内容も少し変わってくるので、それに伴って働く時間も自然に少しずつ減っていきましたね。5年目は子供が生まれたり、留学準備があったりしたため、仕事の量はかなりセーブしました。6年目になってからは、再び仕事の量を3~4年目くらいの水準に戻しつつあって、今は、平日は適度に忙しく働き、土日は家でゆっくり過ごせるという意味で、良いバランスではないかと感じています。子供ができてからは、子供が寝る前に帰宅して顔を見たいという一心で、効率的に仕事をこなすようにもなりました。ただ、育休中の妻が仕事に復帰した後ではもう少し仕事量を落とした方が良いかもしれないとは思っています。

豊田: 私は、妊娠前は仕事中心の生活で、それが充実していて楽しかったです。妊娠後は体調に合わせて働くという形でかなりセーブしていました。出産して復帰した直後も、勤務時間をかなりセーブしていましたが、今は出産前とあまり変わらない勤務時間を確保できていて、充実しています。仕事もしっかりしたいと思っているので、勤務時間の変化は大きくありませんが、子供に負担をかけないように、在宅勤務の割合がかなり増加したと思います。とはいえ、夫の協力もあって、復帰後も自分の希望どおり泊まりがけの出張に行くこともできていて、良い意味であまり変化はないと感じています。

服部: 出産後初めて仕事復帰したときは、子供が頻繁に熱を出していたので、半年ぐらいは出産前に比べるとそれなりに仕事量を減らし、急ぎでない契約書のドラフティングや翻訳等を中心に担当するようにしていましたが、子供が大きくなるにつれ、意識して仕事量を減らさなくても良くなってきました。それでも、今も基本的には保育園のお迎えを私がしているので、日中は多くの資料を参照する必要がある仕事や他の弁護士との打合せといった事務所でした方がよい仕事をして、帰宅後は軽めの作業や時差のある国とのメールのやり取りをしたりと、緊急度と仕事の性質を考慮して色分けして作業するよう心がけています。子育てしながらでも、トランザクション案件の割合を増やしたり、チームマネジメントやクライアント対応などの経験を積みたいと思えば、十分に実現可能だと思います。

育児と仕事の両立

育児をしながら仕事を続けることは大変ではないですか?週末はどのように過ごされていますか?

緒方: 皆さん、時間やIT技術を上手に使って、育児と仕事を両立されていますが、工夫していることはありますか?

清水: 子供を持つ前と比較して仕事ができる時間が少なくなり、しかも、子供が突然体調を崩すこともありますので、案件のチームメンバーとの情報共有を意識し、自分だけで仕事を抱えることや、自分だけが知っている情報があるという状況を避けるように気をつけています。日々葛藤はありますが、子供には、やりがいを感じて働いている姿を見せたいと思っています。今は子供たちも少し大きくなってきて、早起きして仕事をしている私に「ママは朝早くおきて宿題大変だねぇ」などと言っていますが、「ボクも大きくなったらママみたいに会社でお仕事をしたい」とも言っていて、働くことは楽しいことだとポジティブにみてくれているように感じます。

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豊田: 私の夫も忙しく、お互いの実家も遠く育児のサポートは期待できないので、二人でやりくりして子育てしています。大変なときもありますが、NO&Tは柔軟な働き方が可能なので、調整はしやすい環境と感じています。「夜は子供と一緒に落ち着いて過ごしたい」「でも仕事もバリバリとやりたい」という思いも、働く時間を自分で決められる環境、在宅勤務も可能な環境があるからこそ、実現できていると思います。同僚にも、自分の今の状況や希望を伝えて、理解してもらえるよう日頃から心がけています。

緒方: 皆さん、仕事と育児に邁進されていますが、お休みの日は、どのように過ごされていますか?私自身は、旅行に出かけることもあれば、子供と共通の趣味であるテニスやピアノを一緒に楽しむこともあります。オンとオフのメリハリは大事にしたいと思っています。

清水: 家族みんな旅行が好きなので、ゴールデンウィークや夏休みなどの長期休暇は旅行に行くことが多いです。週末は、子供が魚や動物が好きなので、動物園や水族館へ行ったり、子どものお友達家族を家に呼んで一緒に遊んだりと、子供との時間を大事にしていますが、時々、友達とランチにいったり、マッサージにいったりと一人の時間も作ってリフレッシュしています。

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渡辺: うちはまだ子供が0歳児ですので、動物園や水族館に行ったことはありませんが、週末には少し大きめの公園に遠出してピクニックをすることが多いです。大概、子供はベビーカーに揺られるうちに寝てしまうのですが、たとえ少しの時間でもいつもとは違った景色を見せることは大切だと思いますし、大人にとってもいいリフレッシュになっています。

服部: 我が家も郊外の大きい公園までドライブに行ったり、食事の準備を一緒にしたりします。平日は外遊びに付き合うこともなかなかできないので、休日はなるべく外に出かけるようにしています。

豊田: 私は、平日頑張るかわりに、週末の日中は余程のことがない限り子供を最優先にすると決めているので、毎週末、子供の希望を聞いてどこかに出かけます。子供が特に新幹線が大好きなので、月に1回は、週末を利用して新幹線に乗って旅行に行きます。特に温泉旅行が家族のお気に入りです。旅行中、まだ子供が寝ている時間に起きて勉強をすることもありますが、温泉に入って朝日を浴びながら勉強する時間は、人生の充実を感じる大好きな時間です。

育児とキャリア構築

育児とやりがいのある仕事の両立はできますか?

緒方: 育児をしながら仕事をしていると、時間的な制約があると思いますが、ご自身のキャリアの構築についてどのように考えていますか?心がけていることはありますか?

服部: NO&Tには育児をしながら仕事を続けている弁護士が、先輩・同期・後輩問わずたくさんいます。ずっと第一線で仕事し続けている弁護士もいれば、かなり仕事を抑えた時期があるという弁護士もいるなど、それぞれに両立の仕方や考え方が違うので、キャリア構築の正解は一つではないのだなと実感します。個人的には、仕事と育児の両立を経験することで、仕事の効率が上がったり、視野が広がったり、ネットワークが広がったりといったプラスの側面を感じています。育児中であることを制約と捉えずに、キャリアを構築していきたいと思っています。

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豊田: 今は週に1日ですが、企業に出向しています。1つの企業と深く関わるということは、弁護士としてのキャリア構築の面からも非常によい経験になっていると感じています。この出向は、育成グループのパートナーが私の働き方や希望を考慮した上で提案してくれました。育児中であっても、一人一人の状況に合わせて将来のキャリア構築につながるような機会を提供してもらえ、感謝しています。せっかくいただいた機会なので、出向中の企業によりよいサービスを提供できるよう努め、これからの仕事の面でもこの経験を活かしていきたいと思っています。

弁護士を目指す学生へ

未来の弁護士の皆さんへメッセージをお願いします。

緒方: 弁護士を目指す皆さんへメッセージをお願いします。

服部: 私は、入所前から、留学までは仕事の基礎固めを中心に、出産育児は留学後にと決めていました。でも、出産というのは必ずしも決まったタイミングにできるわけではないですし、出産に限らず努力だけでは思い通りにならないことも沢山ありますよね。不確定な要素が沢山ある人生において、NO&Tはどんなときでも自分の「こうしたい」「こうなりたい」を実現できる環境が、人・文化と支援制度・インフラの両面において十分に整っていると思います。

豊田: 一言で「育児との両立」といっても、実際にどのくらい働けるか、働きたいかは、各自の考え方や体力、配偶者のキャリアや考え方、子供の人数、年齢、性格、健康状態等によって様々ですし、しかもそれらは刻一刻と変わっていくものなので、日頃から自分自身の状況を家族や一緒に働く同僚に伝え、コミュニケーションを取ることが大切だと思います。その時々にできることを一生懸命やっていれば、出産後、制約がある中でもやりがいのある仕事を任せてもらえますし、自ずと自分に合ったキャリアの道も開けてくると思います。個人の状況に応じて働き方を柔軟に選択しやすいNO&Tであれば自分の目指す弁護士像を実現できると思います。

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清水: いつ頃出産しようか、仕事復帰したらどのように働くか、仕事復帰後は、案件の回し方など、その時々で迷いや悩みはありますが、事務所には、子育てと両立しながらキャリアを築いている諸先輩、共に頑張る同期や後輩などがいて、いつでも相談することができますし、仕事の面でも、先輩はもちろん後輩や秘書の方に助けられ、両立することができています。そんな信頼できる仲間が多いのもNO&Tの働きやすさだと思います。

緒方: 私は、2016年にパートナーになってから「執務形態多様化プロジェクト」の立ち上げに関与し、育児と仕事の両立支援を担当してきました。相談担当という立場上、産休・育休をこれから取る人や、育児と仕事の両立に励んでいる人から相談を受ける機会が多くあります。その際、大切にしたいと思っているのは、まずはじっくり相手の話を聞くことです。プライベートにも関わることなので、最後は、ご本人が決断するしかないのです。話している中で自分の気持ちが整理されてきたりすることは多いので、とにかく話に耳を傾けて、決断のサポートができればと思っています。それぞれのキャリアや家庭との両立についての考え方は異なりますし、家庭の環境、例えば配偶者等の家族のサポートを得られるか否かも様々なので、画一的な制度では行き届かないところがあると思います。個々のニーズを汲み取り、それぞれの弁護士にとって最善の「働き方」や「選択」を一緒に見つけていきたいと思っています。

今日は皆さん、どうもありがとうございました。

※本座談会は、2020年1月現在の内容です。