
長谷川良和 Yoshikazu Hasegawa
パートナー
シンガポール
NO&T Asia Legal Update アジア最新法律情報
1.はじめに
シンガポールは、国策として贈収賄等の腐敗防止に積極的に取り組んでおり、NGOトランスペアレンシ ー・インターナショナルの2014年腐敗認識指数においても175カ国・地域中7位とされ、腐敗が少ないクリーンな国と評価されている。実際、ASEANの周辺国に比べると格段に腐敗に対する意識が高い。もっとも、企業活動に関連して、時として腐敗が問題となる事例が存在するのも事実である。2015年1月にはシンガポール政府として腐敗防止の徹底を図るために腐敗防止法(Prevention of Corruption Act)の見直しを検討し、また執行当局である腐敗捜査局(Corrupt Practices Investigation Bureau)(通称CPIB)の人員を20%増員するとの考えも示されている。かかる執行強化に向けた動きを踏まえ、今月号では、シンガポールの腐敗防止法制の概要を紹介することとしたい。
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