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アジア各国の現地事業の見直し・再編圧力に備える ~インド編

NO&T Client Alert

著者等
山本匡シェジャル・ヴェルマ(共著)
出版社
長島・大野・常松法律事務所
書籍名・掲載誌
NO&T Client Alert(2020年9月3日号)
業務分野
※本ニュースレターは情報提供目的で作成されており、法的助言ではありませんのでご留意ください。また、本ニュースレターは発行日(作成日)時点の情報に基づいており、その時点後の情報は反映されておりません。特に、速報の場合には、その性格上、現状の解釈・慣行と異なる場合がありますので、ご留意ください。

インドは世界的にみても魅力的な投資先の1つであり、コロナ禍の中でも、2020年4月にFacebookがインド大手財閥のReliance Industries Limitedの傘下企業Jio Platforms Limitedに57億米ドル(約6,000億円)を投資することを公表し、7月にはGoogleのSundar Pichai最高経営責任者が、今後5~7年でインドに約100億米ドル(約1兆円)を投資することを表明する等、投資先として高い注目を集めている。インド政府も、インドを最も投資しやすい国の1つにすることを目的として、制度改革・規制緩和を行っている。日本企業にとっても、巨大なインド国内市場をターゲットとし、又は中国に代わる投資先あるいは中東・アフリカへの足がかりとしての魅力は大きい。
一方で、進出形態(単独・合弁・M&A)を問わず、海外への投資判断を行う際には、撤退戦略もセットで検討することを要する。特に、合弁形態で事業を行う場合、自社の完全子会社の場合と比較して、その事業の見直しや再編の取組みが難しくなる傾向にあり、撤退の可能性及び方法を合弁組成前に予め慎重に検討しておく必要性が高い。また、インドのコロナウイルス感染者数は350万人を超え、1日当たりの感染者の増加数も世界最多を記録するなど(2020年8月31日現在)、コロナウイルスのパンデミックは経済を含めてインドに大きな影響を与えている。ポストコロナの世界に備えて、多くの企業が事業構造・収益構造の見直しの必要に迫られており、インドもその対象の例外ではないと思われる。

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