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シンガポール及びマレーシアにおけるビジネス・トラストの制度とその発展

NO&T Asia Legal Update アジア最新法律情報

※本ニュースレターは情報提供目的で作成されており、法的助言ではありませんのでご留意ください。また、本ニュースレターは発行日(作成日)時点の情報に基づいており、その時点後の情報は反映されておりません。特に、速報の場合には、その性格上、現状の解釈・慣行と異なる場合がありますので、ご留意ください。

1. シンガポール

(1) ビジネス・トラストの法規制及び仕組み

 シンガポールにおけるビジネス・トラスト(Business Trust・事業信託)は、ビジネス・トラスト法(Business Trust Act 2004。以下「BTA」という。)に基づいて2005年から開始された制度で、新たな形式の事業体を確立し、新たなアセットクラスの投資商品を提供することでシンガポールの資本市場を活性化させることが意図されていた。

 ビジネス・トラストは、ユニット・トラスト(Unit Trust)と呼ばれる信託型の事業体の一種であり、BTAに基づいて登録する制度が定められており、ユニット(unit)と呼ばれる投資持分を投資家に販売し、資金調達を行うことができる。ビジネス・トラストの事業の運営はトラスト・マネジャー(Trust Manager)と呼ばれる運用会社に委託されて運営される。ビジネス・トラストの典型的なストラクチャーは次の図のようなものである。

 ビジネス・トラストの主な利点は、投資家への配当を信託のキャッシュベースの利益から支払うことができることとされている。すなわち、シンガポール会社法(Companies Act 1967。以下「CA」という。)に基づく会社の場合は、会社法上の利益からしか配当を支払うことができないのに対して、ビジネス・トラストは、キャッシュベースで利益がでている場合には、その分を配当することができるため、キャッシュフローの安定したビジネスへの投資に適した事業体といわれる。ビジネス・トラストは、不動産投資信託(Real Estate Investment Trust(通称S-REIT))に類似した仕組みではあるが、不動産以外にも、インフラ資産(発電所や通信網等)及び海運資産等への投資も対象とすることができ、また、不動産投資信託と同様、ビジネス・トラストのユニットをシンガポール証券取引所(SGX-ST)に上場することもできる。本執筆時点においてBTAに基づいて登録されている17のビジネス・トラスト※1のうち、14のビジネス・トラスト※2が上場しており、上場ビジネス・トラストの中には日本の不動産を運用資産に組み込んでいるものやゴルフ場運営事業を対象とするビジネス・トラストも存在する。

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